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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

臨床報告

発症初期からインドシアニングリーン螢光造影を施行した急性網膜壊死が考えられた1例

著者: 松下倫子1 河野剛也1 白木邦彦1 萩原善行1 三木徳彦1

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.137 - P.143

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 インドシアニングリーン(ICG)螢光造影により,発症初期からさまざまな脈絡膜病変がみられた急性網膜壊死と考えられた1例を経験したので報告する。症例は30歳男性,ICG螢光造影の原画像では脈絡膜充影遅延は明らかではなかったが,サブトラクション法により脈絡膜静脈の流入遅延がみられた。造影中期には,脈絡膜内ICG螢光漏出がみられ,脈絡膜血管の透過性が充進していた。造影後期では,螢光造影で異常のない部位に,斑状,島状の低螢光が認められ,網膜色素上皮下のブルッフ膜もしくは脈絡膜内の病変が考えられた。ICG螢光造影は,急性網膜壊死が考えられる症例の脈絡膜病変の詳細な検討に有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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