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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

臨床報告

アデノウイルス・クラミジアの重複感染による急性濾胞性結膜炎の2例

著者: 溝口晋弘1 内尾英一1 伊藤典彦1 青木功喜2 大野重昭1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室 2青木眼科

ページ範囲:P.153 - P.156

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 アデノウイルス,クラミジアがともに検出された急性濾胞性結膜炎の2例を報告した。症例はいずれも30歳台の男性で,中等度の片眼性急性濾胞性結膜炎を呈した。結膜擦過物から両例ともアデノウイルスが分離され,迅速診断法によりChlamydia trachomatisが検出された。1例には性感染症の既往歴があった。アデノウイルス,クラミジアの両者は病初期にはともに急性濾胞性結膜炎を呈し,鑑別診断は困難である。泌尿生殖器はクラミジアとアデノウイルスの感染経路となることに注意が必要である。性的活動の盛んな年齢では,重複感染の可能性を念頭に置き,迅速診断法を含めた病因診断に基づく適切な治療,感染予防が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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