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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

屈折型多焦点眼内レンズの術後成績と適応

著者: 庄司信行1 清水公也1

所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.259 - P.263

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(B2-1-3) 直径2.1mmの中心遠用ゾーンを持つ屈折型多焦点眼内レンズの術後成績を検討した。対象39眼のうち,1.0以上の遠方矯正視力が得られた症例は92%,0.7以上の近方矯正視力が得られた症例は,近方矯正下92%であったのに対し,遠方矯正下33%であった。44%が遠近で眼鏡の使い分けを必要とした。59%が術後成績に満足したが,18%は不満であった。当レンズは,従来の屈折型多焦点眼内レンズと比較して遠方矯正下近方視力が低かったが,50歳未満の症例に関しては,全例が眼鏡を必要とせず,術後成績に満足していた。しかし,加齢により多焦点効果が低下する可能性も示され,長期的な観察が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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