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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

眼筋麻痺後に前部虚血性視神経症をきたした側頭動脈炎の1例

著者: 石川弘1 吉原睦1 松永華子1 辻典明1 星美穂1 加島陽二1 荻原博実2

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室 2おぎわら眼科

ページ範囲:P.291 - P.294

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(B6-1-13) 眼筋麻痺後に両眼の前部虚血性視神経症が出現した側頭動脈炎症例を報告した。症例は86歳の男性で,右眼の軽度の外転制限出現後に発熱し,解熱後激しい頭痛,咀嚼痛,両眼の急激な視力低下が出現した。初診時両眼の視神経乳頭の蒼白浮腫が認められ,前部虚血性視神経症と診断した。赤沈の著明な亢進と浅側頭動脈の腫脹と圧痛から側頭動脈炎を疑い,プレドニゾロン50mgの内服を開始した。同時に施行した浅側頭動脈の生検で,巨細胞性動脈炎の所見が確認された。赤沈の正常化に伴い頭痛も消失し,視力も両眼ともわずかに改善した。高齢者で,特に軽度の眼筋麻痺をみた時は,側頭動脈炎も念頭に置いて注意深い経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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