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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1)

学会原著

原発閉塞隅角緑内障におけるTUNEL法を用いた水晶体上皮細胞のアポトーシスの観察

著者: 松山茂樹1 牧野弘之1 名和良晃2 原嘉昭2 西信元嗣2 辰巳晃子3

所属機関: 1星ヶ丘厚生年金病院眼科 2奈良県立医科大学眼科学教室 3奈良県立医科大学第二解剖学教室

ページ範囲:P.358 - P.360

文献概要

(P2-2-37) 白内障手術中に水晶体上皮細胞を採取し,TUNEL法でアポトーシス陽生細胞の頻度を検索した。対象は,合併症のない白内障5眼と,原発閉塞隅角緑内障8眼で,うち1眼に落屑症候群が併発していた。白内障だけの5眼には陽性細胞はなく,緑内障の合併がある8眼中3眼に500細胞中2〜17個の陽性細胞があり,落屑症候群眼で最も顕著であった。隅角の広さ,最高眼圧,眼圧上昇期間は,陽性細胞数と相関しなかった。この結果は,水晶体上皮細胞が眼圧上昇の影響を受けている可能性があることを示している。しかし,眼圧に対する感受性に個人差があり,さらに白内障の程度と皮質の弾性などの因子が関与しているために,眼圧上昇による水晶体上皮細胞のアポトーシスは必発ではないと結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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