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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

ポリビニルアルコールの水晶体に対する影響

著者: 坂ノ下和弘1 名和良晃1 増田紀子1 坂口泰久1 塚本光雄1 原嘉昭1 西信元嗣1

所属機関: 1奈良県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.373 - P.377

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(P2-2-40) 調節力のある眼内レンズ作製には,水晶体を再充填する物質が後発白内障を生じないことが必要である。ウシ水晶体上皮細胞を培養し,これに各濃度のポリビニルアルコール(PVA)を添加してその影響を検索した。その結果,PVAは濃度依存的に細胞増殖を抑制し,その細胞増殖抑制効果が細胞間接着に関係する知見が得られた。免疫組織化学法による検索で,PVA濃度と細胞増殖能の間には有意差はなかった。フローサイトメトリー法で,PVAの細胞傷害性はなかった。PVAの生体適合性には未解決の問題があるが,PVAは水晶体再充填物質の候補となりうる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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