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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

片眼にのみ検眼鏡的に眼底所見を有した原田病の1例

著者: 田中康之1 貝田真美1 池田恒彦2 山崎俊秀2 多田玲2 奥沢淳治3 宮尾洋子3

所属機関: 1大津市民病院眼科 2京都府立医科大学眼科学教室 3済生会京都府病院眼科

ページ範囲:P.385 - P.388

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(P3-1-23) 17歳女性が2日前からの左眼視力障害で受診した。矯正視力は右1.2,左0.5であり,前房に炎症所見はなかった。左眼のみに黄斑浮腫があり,フルオレセイン螢光眼底造影で色素の漏出と網膜下の貯留があり,原田病と診断した。右眼底は検眼鏡的に正常所見を呈した。インドシアニングリーン螢光造影で,両眼の脈絡膜血管の透過性異常があった。ステロイドの全身投与を3週後に開始したが,全経過を通じて右眼眼底には検眼鏡的な異常はなかった。本症例は,原田病には臨床的には片眼のみの罹患がありうるが,両眼に網脈絡膜炎が潜在していることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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