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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

高齢者の結膜嚢内MRSA保菌者の臨床的検討

著者: 大橋秀行1 福田昌彦2

所属機関: 1阪和泉北病院眼科 2近畿大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.394 - P.396

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(P3-2-21) 一般にcompromised hostではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin resistant staphylococcusaureus:MRSA)保菌者が多いとされている。筆者らは当院入院中の65歳以上の眼感染症のない高齢者で,結膜嚢内MRSA保菌者58例と非保菌者58例の全身的な背景因子を比較検討した。悪性腫瘍,慢性肝炎,貧血などを有する症例は,結膜嚢内MRSA保菌者では58%,非保菌者では31%であった。また結膜嚢内MRSA保菌者では,長期臥床,痴呆,カテーテル留置症例および眼以外の部位からMRSAが検出された症例が多かった。高齢者のcompromised host症例は結膜嚢内MRSA保菌者である可能性が高いことが明らかになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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