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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

最近6年間の脳神経外科紹介例の検討

著者: 坂本恵美1 錦織修道1 白井尭子1 松林光太2 田淵昭雄3

所属機関: 1明世社白井病院 2松林眼科医院 3川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.400 - P.404

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(P3-3-2) 最近6年間に眼科から脳神経外科へ紹介した患者72例を検討した。脳神経外科への紹介理由は眼球運動障害,視力障害,眼痛.頭痛,視野異常の順に多く,全体の病因発見率は72例中22例,31%であった。眼球運動障害では60歳以上の脳梗塞例が多かった。逆に病因は脳梗塞41%,脳腫瘍18%の順に多く,脳梗塞のほとんどが60歳以上の眼球運動障害例であった。視力障害では,特に下垂体腺腫において視野異常も伴っていた。今回の結果から,高齢者の眼球運動障害は脳梗塞の頻度が高いことが示された。また,原因不明の視力障害例は脳腫瘍を疑い,視野検査を行う必要性が明らかにされた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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