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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

臨床報告

網膜色素変性症に黄斑部牽引性網膜剥離を合併した1症例

著者: 南條由佳子1 池田恒彦2 森和彦2 安原徹2 澤浩2 小泉閑2 川崎諭2 木下茂2

所属機関: 1京都第二赤十字病院眼科 2京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.483 - P.487

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 網膜色素変性症に後部ぶどう腫,黄斑前膜,牽引性網膜剥離を合併した1例を経験した。51歳男性で,右眼の黄斑部から血管アーケードおよび後部ぶどう腫の辺縁にかけて黄斑前膜がみられ,黄斑部から上方の後部ぶどう腫の辺縁にかけて牽引性網膜剥離が進行してきたため硝子体手術を行い,黄斑前膜除去,人工的後部硝子体剥離作成,ガスタンポナーデにより網膜の復位を得た。術中所見では,肥厚した後部硝子体膜が網膜と強固に癒着して黄斑前膜と連続していた。黄斑前膜および後部硝子体膜の収縮により後部ぶどう腫内で生じる網膜接線方向の牽引が,本症例における牽引性網膜剥離の原因と推測された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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