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特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著
糖尿病黄斑浮腫への硝子体手術の光干渉断層計による評価
著者: 大谷倫裕1 岸章治1
所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.530 - P.534
文献購入ページに移動(P1-1-24) 糖尿病黄斑浮腫への硝子体手術前後の網膜断層像を光干渉断層計(Optica coherence tomography:OCT)によって観察した。術後6か月以上,OCTで経過を観察できた14眼を対象とした。術前視力は0.04からO.5(平均O.2),中心窩網膜厚は390から840μm (平均640μm)であった。14眼全例に網膜の膨化があり,嚢胞様変化(6眼),漿液性網膜剥離(3眼),嚢胞様変化+漿液性網膜剥離(3眼)を伴っていた。視力は、改善6眼、不変7眼,悪化1眼であった。術後6か月の中心窩網膜厚は120から500μm (平均340μm)に減少した。嚢胞様変化は9眼中6眼で消失した。浮腫の消退過程で,漿液性網膜剥離が3眼で増加し,3眼で出現した。漿液性剥離を除いた中心窩網膜の厚さと,術後6か月後の視力は高い相関を示した。
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