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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

原田病へのステロイド全身投与後にインスリン依存型糖尿病を発症した1例

著者: 丸山友香1 高橋浩基1 林秀行1 高良由紀子1 飯野和美2

所属機関: 1県西部浜松医療センター眼科 2県西部浜松医療センター内分泌科

ページ範囲:P.551 - P.554

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(P3-1-24) 29歳の男性が頭痛,咳嗽,急激な視力低下を訴え.県西部浜松医療センター眼科に紹介された。両眼底後極部の漿液性網膜剥離と,螢光眼底撮影での網膜下螢光色素貯留所見から原田病と診断し,ステロイドを全身投与したところ,発症10か月後に夕焼け状眼底を呈し寛解した。発症13か月後(ステロイド投与中止3か月後)にインスリン依存型糖尿病(IDDM)を発症し,血糖コントロールは著しく不良である。HLA検査ではIDDMと関連するDR9,DQB10303が検出された。IDDMの発症には,(1)原田病と共通する自己免疫機序が介在する可能性,(2)ステロイド投与が関与した可能性,(3)偶然発症の可能性が考えられるが,現段階では,(1)(2)の証明は困難である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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