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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

超音波乳化吸引術の手技と吸引圧・流量・超音波出力との関係

著者: 木戸啓文1 原田隆文2 橋本貴夫3

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室 2焼津こがわ眼科 3

ページ範囲:P.555 - P.559

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(C1-2-6) 超音波白内障手術では,術中の吸引圧・流量・超音波出力の実情は間接的にしか把握できない。筆者らは,3眼でこれらの値を術中所見と同時に録画記録し,0.1秒ごとの変化を解析した。手術は点眼麻酔下3.Omm角膜1面自己閉鎖創で行い,超音波を60%出力で連続発振し,最大吸引圧を180〜200mmHg,流量をペダル2で27ml/分,ペダル3で23ml/分に設定した。破砕吸引時の圧は20〜80mmHgとした。核分割時に核を保持する際には吸引圧を最大値にした。分割した核の閉塞破砕吸引時は,超音波を断続的に発振して吸引圧を下げずに核を保持した。Epinudeusの処理では,これを吸いきる前に超音波を発振して吸引圧を下降させ,サージ現象を防いだ。この方法は,手術の教育に有効であり,装置の自動化などにも有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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