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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

両眼性糖尿病視神経症

著者: 中沢陽子1 近藤由佳1

所属機関: 1名古屋市立城北病院眼科

ページ範囲:P.601 - P.604

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(P1-1-16) 厳格な治療開始の2か月後に.両眼の視神経乳頭腫脹をきたした症例を報告した。症例は58歳男性,当初右眼視力低下は一過性で自然緩解した。急激な血糖是正で低酸素状態になった組織による乳頭の浮腫と微小循環障害,すなわち糖尿病乳頭症(DP)と診断した。しかし徐々にフリッカー値は低下し,左眼は無症候性乳頭浮腫の2か月後,急激な視機能低下をきたした。持続する浮腫は循環不全と軸索流障害を助長し,生じた虚血が浮腫を作る悪循環があったと推察し,前部虚血性視神経症(AlON)と診断した。両疾患は同一線上にあり,糖尿病患者における狭義のAlONをDPと分類することはできず.本症例は両者の中央に位置する病態を呈したと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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