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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

松本サリン事件後の健康診断における眼科所見

著者: 野原雅彦1 関島良樹2 中島民江3 三村昭平4

所属機関: 1丸子中央総合病院眼科 2豊科赤十字病院内科 3信州大学医学部衛生学教室 4三村眼科医院

ページ範囲:P.659 - P.663

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(B6-2-23) 1994年6月27日に松本サリン事件が起き,死者7名,重軽症者500名以上を出した。サリンの後遺症は不明で,事件後,1年,1年半、2年半,3年半に松本市地域包括医療協議会が中心となり健康診断を行い,眼科所見をまとめた。電子瞳孔計,赤外線オプトメーターの測定を中心に,視力,検眼鏡的検査,視野,網膜電図(ERG)などを行った。全体では,瞳孔径,対光反応はほぼ正常であったが,重症者に一部影響が残っていた。1年後に1名に求心性視野狭窄が残存し,重症者1名には3年半後にも縮瞳とsubnormal ERGが残存した。全身的には,脳波・心電図異常,末梢神経障害,心的外傷後ストレス症候群がみられた。眼の疲れや視力低下の自覚症状が残る者が多かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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