icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻4号

1999年04月発行

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2)

学会原著

眼窩後壁欠損を伴ったレックリングハウゼン病の1例

著者: 上野盛夫1 成瀬繁太1 八木秀和1 佐々本研二1

所属機関: 1京都市立病院眼科

ページ範囲:P.709 - P.712

文献概要

(P3-2-43) 78歳の男性で拍動性の眼球陥凹を伴ったRecklinghausen病の1例を報告する。全身に多数のカフェ・オ・レ斑と神経線維腫がみられ,両眼に虹彩結節もみられた。眼球拍動は脈拍に一致し,顎下げによって眼球は突出した。3D-CTなどの放射線科的検査により,蝶形骨大翼・小翼の欠損,前床突起・後床突起の欠損,中頭蓋窩の拡大を認めた。骨欠損のため脳の拍動が眼球に伝わり,加齢により眼窩組織が減少し,骨欠損に比して脳髄膜瘤が小さいため拍動性の眼球陥凹を生じた。本症例に対し球後麻酔を施行すると脳脊髄液中に麻酔薬を誤注入する危険性がある。Recklinghausen病患者の眼科手術時には,術前に放射線科的検査を行い,麻酔法を決定すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら