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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻4号

1999年04月発行

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(2)

学会原著

緑内障治療によって生じた偽眼類天疱瘡の2例

著者: 小林正人1 岩崎義弘1 中村浩平1 寺井朋子1

所属機関: 1市立枚方市民病院眼科

ページ範囲:P.721 - P.724

文献概要

(P3-3-9) 抗緑内障薬に起因ずると考えられる偽眼類天疱瘡の2症例を報告した。症例1は結膜嚢短縮,瞼球癒着からさらに遷延性角膜上皮欠損,角膜血管侵入および結膜上皮の侵入へと病態が悪化し,ステロイド薬の点眼および内服シクロスポリン点眼,持続閉瞼などを行ったが眼所見は改善しなかった。症例2は結膜充血,瞼球癒着から角膜上皮欠損へと進行したが,持続閉瞼にて角膜所見は改善した。発症機序には点眼薬の細胞毒性,もしくは点眼薬の投与が引き金となった免疫反応が考えられた。偽眼類天疱瘡はいったん発症すると難治性のため,初期兆候を見逃さず早期に対処することが重要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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