文献詳細
臨床報告
文献概要
網膜剥離手術4.5年後に,外傷の既往がなく,右眼に強膜および虹彩に断裂を来した症例を報告した。強角膜輪部から後方に大きな結膜嚢胞がみられた。従来の超音波検査では検出できなかったが,その嚢胞下にultrasound biomicroscope (UBM)にて強膜,虹彩の断裂がみられた。本症例は,UBMでなければ,強膜,虹彩断裂の検出は困難であり,UBMの有用性を示している。原因については,網膜剥離手術,あるいは肺癌手術後に投与されていた抗癌剤などの影響が関係したspontaneous intercalary perforationの可能性があると考えられた。
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