icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(3) 特別講演

脳神経系の発生と分化のメカニズム

著者: 御子柴克彦12

所属機関: 1東京大学医科学研究所 2理化学研究所脳科学総合研究センター 発生・分化研究グループディレクター

ページ範囲:P.807 - P.813

文献購入ページに移動
はじめに
 脳は身体を構成する臓器の1つであるが,他臓器と異なる点は,身体全体の機能的調和を維持するのに重要な働きをしていることである。さらに,聴覚,視覚,触覚を介して外界の情報を得るための装置を備えるとともに,口腔を利用した発声により,他個体へと情報を伝える機能も獲得した。すなわち,生命体は脳神経系を獲得したことにより個体内の恒常性を維持しながら他個体とのコミュニケーションを行う術を得て集団としての生存を可能にしたといえる。
 脳神経系とは,どのようなものであろうか。どのようにして作られてきたのであろうか。これまでに多くの人たちがその解明に携わってきた。
 本稿では私たちの研究室で発見した機能分子や現象についての研究成果の一部を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?