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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

原田病患者の副腎皮質ステロイド薬に対する感受性

著者: 鈴木潤1 田中孝男1 山川直之1 臼井正彦1

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.819 - P.822

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(B3-2-17) 原田病の治療で難治に至る原因や背景は,処方される副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)に対して,個々の患者で感受性が相違するためではないかと考えた。12例の原田病患者を対象に薬剤感受性試験を行い,感受性と治療経過を検討した。患者はステロイドに対し4例が感受性(+)で,8例が感受性(−)であった。全身的なステロイド投与量は感受性(−)群に多かった。また全身投与期間,および30mg/日からの漸減期間も感受性(−)群では長期に及ぶ傾向がみられ,その期間と投与量に強い相関がみられた。したがって,薬剤感受性は治療経過に影響すると考えられ,事前にそれを把握することは治療期間の短縮や遷延化の回避につながるのではないかと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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