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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

Wernicke脳症でみられた異常眼球運動の1例

著者: 苅谷麻呂1 寺田久雄1 石川弘1 亀井聡2

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室 2日本大学医学部神経内科学教室

ページ範囲:P.869 - P.872

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(B6-2-22) 慢性アルコール中毒に伴う低栄養状態が原因となり,意識障害で発症したWernicke脳症の患者に特異な眼球運動障害を経験し,電気眼球運動図を含む検討を行ったので報告する。症例は,両側外転神経麻痺,水平と垂直の衝動性眼球運動のdysmetria,水平と上方への滑動性追従運動障害,下向きの衝動性眼球障害,および第一眼位にて大振幅,上転で増強,下転で減弱する上眼瞼向き眼振を認めた。Wernicke脳症の早期診断には,眼球運動障害の検出が有用である。上眼瞼向き眼振は稀であるが,本眼振の出現したときにはWernicke脳症も考慮に入れる必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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