文献詳細
特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(3)
学会原著
文献概要
(C1-1-12) 1998年3月から8月までの期間に,長崎大学医学部附属病院眼科で,12例12眼の特発性黄斑円孔の硝子体手術に際し,意図的内境界膜除去を行った。術前対数視力は−0.88±0.31,術後対数視力は−0.39±0.44であった。除去した内境界膜を透過形電子顕微鏡で観察したところ,2種類に大別された。1つはグリアと考えられる細胞を含んだもの,もう1つは内境界膜だけのものであった。内境界膜の網膜側の面は粗であり,神経線維層の障害も懸念された。視力の回復は悪くなかったが、長期的には何らかの障害を網膜に与えている可能性は否定できない。
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