icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

開放隅角緑内障眼に合併した裂孔原性網膜剥離の術後視野変化

著者: 林田裕彦1 大庭啓介1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.955 - P.958

文献購入ページに移動
(P1-2-23) 48歳男性が21か月前に両眼の緑内障と診断され,治療中であった。1週間前に左眼視力低下を自覚し,眼底の下半分に及ぶ網膜剥離が発見された。裂孔は下方赤道部にあった。陥凹/乳頭比は縦0.8,横0.7であり,上方に視野狭窄が検出された。眼圧は右20mmHg,左19mmHgであった。網膜剥離に対して手術を行い,復位を得た。術後の眼圧は21〜26mmHgを推移し,術後2週目の視野測定で当初はなかった求心性視野狭窄が発見された。輪部から20mm後方に置いた締結術がその主要原因であると推定されたが,緑内障による可能性も否定できない。緑内障の既往がある網膜剥離では,術後の視野狭窄の進行に留意すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?