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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

線維柱帯切除術の1週後に上脈絡膜出血を起こした1例

著者: 木内良明1 中江一人1 堀裕一1 石本一朗1 板谷浩志1 二宮欣彦1 原周子1 佐藤茂1 久保満1 福井佳苗1

所属機関: 1国立大阪病院眼科

ページ範囲:P.1031 - P.1034

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(P4-3-4) 49歳女性が左眼の視力障害で受診した。先天緑内障のために幼児期に両眼に手術を受けていた。右眼は眼球癆で、左角膜は白濁し,視力は手動弁,眼圧は42mmHgであった。左眼にマイトマイシンC併用の線維柱帯切除術を行った。眼圧は下降したが,術後7日目に眼痛と嘔吐が突発し,上脈絡膜出血が起こった。網膜剥離と硝子体出血が併発していた。人工角膜縫着後に硝子体手術とシリコーンタンポナーデを行い,自己角膜を再縫着した。術中所見として網膜に強い増殖性変化があった。線維柱帯切除後に上脈絡膜出血が起こり,眼底が透見しにくいときには積極的に硝子体手術を行うことが推奨される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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