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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻5号

1999年05月発行

文献概要

臨床報告

虹彩ルベオーシスに対する手術療法の成績

著者: 横井匡彦1 岡野正1 真田彰郎1

所属機関: 1東京医科大学霞ヶ浦病院眼科

ページ範囲:P.1047 - P.1051

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 汎網膜光凝固で改善されなかった虹彩ルベオーシスの20眼に,病態に応じて網膜冷凍凝固術,毛様体冷凍凝固術,トラベクレクトミー,硝子体手術を行った。15眼では,ルベオーシスを早く退縮させるために初回に網膜冷凍凝固術を採用した。この結果,19眼で虹彩ルベオーシスが減少または消失した。眼圧は,治療前の平均値31.9mmHgが治療後平均13.8mmHgとなり,18眼で眼圧コントロールが可能となった。視力は14眼(70%)で維持できたが,6眼(30%)では低下し,その原因は5眼で視神経萎縮,1眼で網膜剥離であった。
 筆者らはルペオーシスの退縮を優先して汎網膜光凝固ないし網膜冷凍凝固を最初に施行したが,緑内障で眼圧が速やかに下降しなかった症例では,比較的短期間で視機能が低下するという問題が残された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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