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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(4)

学会原著

網膜色素上皮裂孔の光干渉断層計所見

著者: 福地俊雄1 高橋寛二1 伊田宜史1 永井由巳1 岩下憲四郎1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1117 - P.1123

文献概要

(B2-2-15) 網膜色素上皮裂孔の4症例を光干渉断層計optical coherence tomography (OCT)で観察した。発病早期には.網膜色素上皮の裂孔縁には網膜色素上皮による高反射層の断裂があり,色素上皮の欠損部は網膜色素上皮による高反射層が欠損し,その後方の脈絡膜反射は増強していた。また,色素上皮が翻転した弁の部では極めて高い反射があり,その後方の脈絡膜反射は消失していた。発病晩期には網膜色素上皮裂孔は瘢痕化したが,色素上皮の裂孔縁および弁の部は,健常な色素上皮の高反射層と同じ高反射を示して境界不鮮明であった。色素上皮の欠損していた部位は色素上皮による高反射はなく,脈絡膜反射が増強していた。網膜色素上皮裂孔による網膜色素上皮の病的変化がOCTにより断面像として明瞭に観察された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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