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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

緑内障トリプル手術の術式と手術成績の検討

著者: 山口靖子1 飯島建之1 吉野啓1 杉谷篤彦2

所属機関: 1杏林大学医学部眼科学教室 2菊池眼科病院

ページ範囲:P.1185 - P.1188

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(C4-1-18) 同一強膜創から緑内障・白内障のトリプル手術を行い,術後6か月以上経過観察できたトラベクレクトミー(レクトミー)併用群12例14眼,トラベクロトミー(ロトミー)併用群23例30眼に対し,両群間の術後成績を比較検討した。最終眼圧はレクトミー群で12.6±2.6mmHg,ロトミー群で13.3±2.6mmHgであった。ロトミー群では術後14日以内の一過性眼圧上昇が有意にみられ,レクトミー群では術後1か月以降に眼圧が上昇する症例があった。両群とも時期は異なるが,眼圧上昇のリスクを認めた。浅前房,脈絡膜剥離などの術後合併症はレクトミー群に多くみられた。ロトミー群は合併症も少なくレクトミー群と比べても最終眼圧に差がないことから,トリプル手術を行う場合は,進行例にもロトミー手術の適応が拡大できる可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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