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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

硝子体手術前後の視神経乳頭形状の変化

著者: 大橋啓一1 春日勇三1 羽田成彦1 真鍋伸一1 宮原晋介1 山川良治1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院眼科

ページ範囲:P.1229 - P.1232

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(C4-3-5) 硝子体手術を施行した/7眼(黄斑円孔9眼,網膜上膜5眼,糖尿病黄斑浮腫2眼,白内障術後の黄斑浮腫1眼)で術前,術後にHeidelberg Retina Tomographを用いて乳頭形状を記録重比較し,術中の硝子体操作時間,液ガス置換の有無や術中の灌流圧などとの関係を検討した。硝子体操作時間が長く,液ガス置換を行い,術中の灌流圧が高いほど,乳頭に長期間持続する変化を認めた。乳頭体積の変化の原因として,手術操作による神経線維の浮腫,乳頭部での毛細血管床の傷害による血漿成分の漏出などが考えられた。乳頭深度の増大の原因としては眼球壁の変形,神経線維に対する物理的傷害などが考えられた。硝子体手術時には可能な限り操作時間を短く作灌流圧を低く保つことが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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