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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

涙嚢鼻腔吻合術鼻外法術後の吻合孔の内視鏡所見

著者: 宮久保純子1 宮久保寛1

所属機関: 1宮久保眼科

ページ範囲:P.1237 - P.1241

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(P3-2-17) 涙嚢鼻腔吻合術(DCR)において,侵襲を少なくするためには骨窓を小さく作る必要があるが,小さすぎる胃窓は吻合孔の再閉塞の危険がある。筆者らは慢性涙嚢炎の10例10側にone flap DCRを行い,できた吻合孔を鼻腔内視鏡を使用して経時的に観察した。骨窓は平均9×10mmのものを形成し,ヌンチャク型シリコーンチューブ(N-ST)とスポンゼルまたはゼルフォームを留置した。術後1〜5か月ごろまでに吻合孔は収縮し,2例では吻合孔の中に肉芽がみられた。術中骨窓が前篩骨洞に開放した1例は再閉塞したが,残りの9例は術後平均7か月目には平均1.4×1.8mm径の円形または楕円形の吻合孔となり固定し,これらは良好な涙導機能を有した。鼻腔内視鏡の観察により,9×10mm径の骨窓を形成するDCRで,形態的にも十分な大きさの吻合孔を形成できることが明らかになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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