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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

文献概要

特集 第52回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

血小板凝集能亢進の関与が疑われた網膜中心静脈閉塞症の1例

著者: 長谷川琢也12 西村幸英1 松下賢治1 岡本紀夫3 福田全克3

所属機関: 1松山赤十字病院眼科 2大阪労災病院眼科 3大阪逓信病院眼科

ページ範囲:P.1312 - P.1316

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(P1-2-42) 全身疾患に対し抗凝固療法中に網膜中心静脈閉塞症を発症した1例を経験した。症例は72歳の女性で,左眼の視力低下を自覚して来院した。検眼鏡および螢光眼底造影所見から、左眼下方2象限にわたる非虚血型網膜中心静脈閉塞症と診断した。血液検査では不整脈に対する抗凝固療法中であったため重血液凝固能はトロンボテスト36%と低値を示したが,血小板凝集能は著明に亢進していた。抗凝固剤を減量し抗血小板療法を持続したところ,虚血型への移行もなく左眼視力は0.2から0.6に改善した。網膜中心静脈閉塞症は抗凝固療法中にも生じることがあり,血小板凝集能亢進が疑われた場合には抗血小板持続療法が望ましいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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