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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

文献概要

臨床報告

重度の視神経低形成の1例

著者: 寺尾祐子1 仁科幸子1 東範行1

所属機関: 1国立小児病院眼科

ページ範囲:P.1385 - P.1389

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 妊娠と分娩歴には異常がない4か月の女児が異常眼球運動を主訴として受診した。固視反応と対光反応はなかった。角膜を含む前眼部に異常はなく,視神経乳頭が両眼とも小さかった。網膜血管は後極部だけにあり,直線的で狭細であった。右眼には黄斑コロボーマ,左眼には黄斑反射が減弱し,形が不正であった。超音波検査による眼球と各部の大きさは正常範囲にあったが,両眼とも眼球後方に視神経がなかった。網膜電図は正常であったが,視覚誘発電位(VEP)は消失していた。X線検査で視神経管が細く,CTで視神経が欠如していた。頭蓋内には異常はなかった。以上の所見から,本例を無形成に近い重度の視神経低形成と診断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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