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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻6号

1999年06月発行

文献概要

臨床報告

特異な後発白内障の1例

著者: 樋口眞琴1 大塚秀勇1 村松昌裕2

所属機関: 1大塚眼科病院 2北海道大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1397 - P.1400

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 現在77歳の男性が7年前に白内障超音波乳化吸引手術と後房レンズ挿入術を受けた。当初の経過は順調であったが,左眼に特異な後発白内障が出現した。完全に嚢内固定された後房レンズと水晶体前嚢が癒着して閉鎖腔を形成し,後房レンズと後嚢との間に空隙があり,その中に乳白色の液状と塊状の混濁があった。これを摘出して組織像を検索した。赤道部には活性のある水晶体上皮細胞があり,水晶体線維は内側に向かうにつれて融解して無構造の蛋白質に変性していた。残存した水晶体上皮細胞が特殊な環境で増殖してこれらの混濁を形成したと推測された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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