文献詳細
文献概要
日眼百年史こぼれ話・7
全身麻酔か無麻酔か—コカイン以前
著者: 三島濟一
所属機関:
ページ範囲:P.1446 - P.1446
文献購入ページに移動白内障摘出術が,伝来の鍼による墜下法に取って代わるのに約100年を要したのは,上述の2点が原因だった。エーテル,クロロホルムによる全身麻酔の発明は1840年代後半で,消毒の概念は細菌学が発展する1860年以後のことである。したがって,それ以前の眼科手術は常に「痛み」と「感染の危険」と隣り合わせであったのである。
掲載誌情報