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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻7号

1999年07月発行

文献概要

臨床報告

アデノウイルス角結膜炎院内感染の臨床的,ウイルス学的検討

著者: 竹内聡1 内尾英一1 伊藤典彦1 青木功喜2 大野重昭1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室 2青木眼科

ページ範囲:P.1447 - P.1453

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 1996年夏季に横浜市立大学医学部附属病院眼科でアデノウイルス角結膜炎の院内感染を経験した。アデノチェック®は10日以内に実施し,78%が陽性であった。PCR-RFLP法により,アデノウイルスの血清型は8型と迅速に同定された。ステロイド大量投与者に高度な角膜上皮下混濁がみられた。69%の患者に中和抗体価4倍以上の上昇がみられたが,non responderも存在した。医療従事者のアデノウイルス8型に対する中和抗体保有率は6%と低値であったが,院内感染は病棟閉鎖をせずに1か月で鎮静化した。院内感染の制圧には,迅速な診断と,流行拡大を防ぐ診療側の早期対応,対策が重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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