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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻7号

1999年07月発行

臨床報告

片眼へのエキシマレーザー屈折矯正手術後に他眼に円錐角膜が見いだされた1症例

著者: 三橋環1 北澤世志博1 佐野研二12 岡本加奈子1 佐々木秀次1 所敬1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部眼科学教室 2あすみが丘佐野眼科

ページ範囲:P.1491 - P.1495

文献概要

 26歳男性が近視手術を希望して受診した。両眼とも約9Dの近視があり,矯正視力は1.2であった。右眼には−1.25D,左眼には−1.75Dの直乱視があったが、角膜形状解析装置を含む諸検査で不正乱視はなかった。右眼に対して,エキシマレーザーによる屈折矯正角膜切除photorefractive keratectomy(PRK)を行った。術後1か月で近視はほとんど消失したが,角膜上皮下混濁のために矯正視力は0.7であった。左眼には近視手術は行わなかった。右眼手術の21か月後に,左眼に急速に進行する近視と,耳側に偏った強い不正乱視が生じ,円錐角膜と診断した。本症例は,円錐角膜が20歳台の後半に発症しうることと,屈折矯正手術の適応の決定に注意が必要であることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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