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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻8号

1999年08月発行

文献概要

臨床報告

外傷性低眼圧黄斑症による長期視力低下例の光干渉断層計(OCT)所見

著者: 初冬1 千原悦夫1 張燊1 落合春幸1 浜田幸子2

所属機関: 1千照会千原眼科 2浜田眼科

ページ範囲:P.1553 - P.1558

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 23歳女性が右眼の低眼圧で紹介された。3年前に転倒して右眼を打撲し,以後視力低下を自覚している。受診時の右眼矯正視力は0.1,眼圧は3mmHgであった。鼻側上方の1/5周に隅角解離があった。黄斑を含む網膜に皺襞があり,螢光眼底造影でその部位の一部に色素上皮の異常による過螢光があった。毛様体強膜縫着術で隅角解離は改善し,眼圧は10mmHg前後に回復した。黄斑部の固定皺襞は術後3か月以上残存し,視力は0.5であった。光干渉断層計(OCT)と螢光眼底造影の所見から,長期視機能障害は網膜上膜による皺襞形成,網膜下組織の器質化,網膜色素上皮の増殖に加え,外傷時の視神経乳頭の循環障害よると推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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