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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻8号

1999年08月発行

文献概要

臨床報告

硝子体手術における液空気置換時の眼内動態

著者: 橋本貴夫1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室

ページ範囲:P.1559 - P.1562

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 硝子体手術術後周辺部視野欠損の原因として,液空気置換時の流入空気による網膜の障害が有力視されている。そこで硝子体手術液空気置換時の流入空気の流量を測定した。さらに流入空気を可視化してその流れを記録した。液空気置換時の空気流量は0〜420ml/分であった。灌流針から流出する空気の流れは100ml/分の低流量でも30mm以上直進し,灌流ポートの対側網膜は流入空気の大部分に曝されていると考えられた。以上より液空気置換時には空気の「流入風」による網膜への侵襲が最小限になるよう配慮が必要であり,硝子体手術装置や灌流針自体への流入空気流量制限装置の内蔵や,眼内環境モニターシステムの開発が望まれると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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