icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻8号

1999年08月発行

文献概要

臨床報告

ステロイドパルス療法と放射線療法が奏効した甲状腺眼症の1例

著者: 田中雄一郎1 溝渕宗秀1 大野美季1 井上あい1 日比野美治1 水村幸之助1 西本好子1

所属機関: 1国立相模原病院眼科

ページ範囲:P.1577 - P.1581

文献購入ページに移動
 ステロイドパルス療法と放射線療法が奏効した甲状腺眼症を経験した。症例は54歳男性で,内科的に甲状腺機能亢進症と診断され,眼科的には眼球突出,眼瞼後退,外眼筋肥大を認めたことから,甲状腺眼症と診断した。眼窩MRIのT2強調画像で,外眼筋肥大と外眼筋内に活動性の指標であるhighintensityを認めた。ステロイドパルス療法と放射線療法を施行したところ,複視の消失,眼球突出の軽減,外眼筋肥大の著明な改善がみられた。本症例から,甲状腺眼症の治療に関しては病期を的確に判断し,活動期にステロイドパルス療法と放射線療法を行うことが重要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?