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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻9号

1999年09月発行

臨床報告

急性前骨髄性白血病の寛解導入療法中に発症した浸潤性視神経症の1例

著者: 村田晃彦1 徳田和央1 熊谷直樹1 西田輝夫1 阿武孝敏2 佐藤穣2 岡芳知2

所属機関: 1山口大学医学部眼科学教室 2山口大学医学部内科学第三教室

ページ範囲:P.1653 - P.1658

文献概要

 14歳女性が急性前骨髄性白血病と診断され,寛解期導入療法を受けて血液学的に良好な経過をとっていた。治療開始から17日目に左眼視力が低下し,両眼の白血病網膜症と診断した。その後,両眼の視神経乳頭腫脹と左眼の網膜剥離が発症した。MRI検査で視神経腫大と視神経周囲の高信号があり,限界フリッカ値低下があった。これらから浸潤性視神経症と診断した。髄液検査で白血病細胞はなかったが,抗癌剤の点滴静注,髄腔内注入と放射線照射を行い,眼所見は改善した。白血病では良好な血液学的経過にかかわらず重篤な視神経症が生じることを示す例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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