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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻9号

1999年09月発行

文献概要

臨床報告

春季カタルおよびアレルギー結膜炎における血清可溶性接着分子

著者: 小野慎也1 内尾英一1 池澤善郎2 大野重昭1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室 2横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1661 - P.1665

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 血清中の可溶性マーカーであるsoluble intercellular adhesion molecule-1(slCAM-1)とsoluble vascular cell adhesion molecule-1(sVCAM-1)濃度を,春季カタル30例,アレルギー結膜炎30例,正常人20例で測定した。春季カタル例のうち20例にアトピー性皮膚炎が合併していた。春季力タル群でのsICAM-1とsVCAM-1は,他の2群よりも有意に高かった。アレルギー結膜炎と正常群とには差はなかった。アトピー性皮膚炎を合併している春季カタル群でのsICAM-1値は,非合併群よりも有意に高かった。春季カタルでのsVCAM-1値は,アトピー性皮膚炎の有無に無関係であった。アトピー性皮膚炎の重症度は,sICAM-1とsVCAM-1値には相関しなかった。以上の所見は,sVCAM-1が春季力カタル臨床像の指標として有用である可能性を示す。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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