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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻9号

1999年09月発行

文献概要

臨床報告

ハンフリー視野計による正常眼圧緑内障の長期臨床経過

著者: 松本行弘12 原浩昭2 白柏基宏2 福地健郎2 阿部春樹2 岩田和雄2 澤口昭一23

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科 2新潟大学医学部眼科学教室 3琉球大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1679 - P.1685

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 正常眼圧緑内障と診断され,10年以上ハンフリー視野計で経過観察した13例26眼の長期臨床経過について報告した。初診時平均年齢は57歳6か月(42〜65歳),平均観察期間11年9か月であった。mean deviation(MD値),corrected pattern standard deviation(CPSD値)とも3dB以上の進行を悪化としたところ,全症例のうちMD値の悪化は6例10眼であり,CPSD値のそれは5例6眼であり,全体では9例13眼が悪化した。また26眼中22眼では矯正視力は1.0以上に保たれた。正常眼圧緑内障の進行,悪化はこれまでの報告のように全体的には極めて緩徐であった。しかしながら初診時から高度の視機能障害をきたしていた症例のなかに急激に悪化する症例がみられることから,症例ごとにきめの細かい対応が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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