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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻9号

1999年09月発行

文献概要

臨床報告

同一術者によるトラベクロトミートリプル手術の成績

著者: 落合優子1 落合春幸1 千原悦夫2

所属機関: 1新長田眼科 2千照会千原眼科医院

ページ範囲:P.1689 - P.1693

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 トラベクロトミーと超音波乳化吸引術(PEA),眼内レンズ(IOL)挿入術のトリプル手術を行った83例119眼の術後成績について検討した。手術はすべて同一の術者が2ポート法にて行った。術前眼圧は22.3±3.8mmHg,術後12か月では15.4±2.4mmHgであり,各時点での術後眼圧は有意に低下していた(p<0.001)。投薬点数も術前3.9±1.5に対し,術後12か月0.7±1.1と有意に低下していた(p<O.001)。生命表を用いた検討では術後12か月で21mmHg以下の生存率が97.5%,18mmHg以下の生存率が78.5%と良好な成績であった。術中,術後,また経過中に重篤な合併症はなかった。トラベクロトミートリプル手術は早期から中期の原発開放隅角緑内障,偽落屑緑内障と白内障の合併例に対して安全で有用な術式の1つである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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