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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻9号

1999年09月発行

臨床報告

巨大前頭葉腫瘍2症例の視機能の経過

著者: 高原真理子1 本田仁司1 矢野啓子1 青木信彦2 及川明博2 酒井龍雄3

所属機関: 1東京都立大久保病院眼科 2東京都立大久保病院脳神経外科 3府中脳神経外科

ページ範囲:P.1705 - P.1709

文献概要

 視力障害から巨大な嗅窩部髄膜腫が発見された2症例を経験した。症例1は60歳男性,9×7×5cmの腫瘍があり,初診時右眼無光覚,左眼光覚弁であった。症例2は47歳女性,7×7×6cmの腫瘍があり,初診時視力右眼(0.7),左眼(0.2)であった。眼底検査により症例1では右視神経乳頭の軽い退色と左乳頭の軽い発赤が,症例2では両視神経萎縮がみられた。それぞれ2回に分けて1/2から2/3の腫瘍が部分摘出された。術後,症例1では視力右眼50cm指数弁,左眼(0.01),症例2では右眼(0.9),左眼(0.9)と改善した。良性の巨大前頭葉腫瘍の場合,部分摘出術であっても視機能の回復が期待でき,視力回復の可能性があることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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