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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻9号

1999年09月発行

文献概要

臨床報告

特発性黄斑円孔術後の白内障手術

著者: 引地泰一1 柳谷典彦1 秋葉純1 吉田晃敏1 武田守正2 木ノ内玲子3

所属機関: 1旭川医科大学眼科学教室 2札幌メモリアル眼科 3旭川高砂台病院眼科

ページ範囲:P.1711 - P.1714

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 特発性黄斑円孔術後の核白内障に対し白内障手術を行った症例の視力推移を検討した。特発性黄斑円孔に対し水晶体同時手術を併用しない硝子体手術を行い,円孔の閉鎖が得られ,術後の核白内障に対し白内障手術を行った13例14眼を対象とした。硝子体手術前視力,硝子体手術後から白内障手術までの最高視力,白内障手術直前視力,および白内障手術後最高視力のLogMAR値は0.93±0.25,0.33±0.19,0.61±0.17,0.19±0.17で,これらにはいずれも有意な差がみられた。1眼で白内障術後に黄斑円孔が再開放した以外,明らかな術中,術後合併症はみられなかった。黄斑円孔手術後の視力向上に核白内障が負の要因として関与しており,白内障進行例には積極的に白内障手術を行うのがよいと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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