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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻1号

2000年01月発行

文献概要

今月の表紙

上斜筋の動的形態—MRI画像による観察

著者: 佐藤美保1 三宅養三1

所属機関: 1名古屋大学眼科

ページ範囲:P.13 - P.13

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 近年の画像診断の進歩により外眼筋の詳細な形態をとらえることができるようになった。眼位を変えながらMRI撮影を行うことにより,眼筋の収縮を観察することができる。
 これは正常者の右眼上斜筋を,上方からMRI画像で観察したものである。上段の3組の画像では上斜筋腱が滑車部を通り眼球へ付着する状態が,下段の3組の画像はそれよりも低い位置でのスライスで,眼窩深部における上斜筋の筋腹の状態が観察できる。左側から上方視,正面視,下方視である。上斜筋腱は上方視においては,付着部が後方に動くため滑車部で鋭角に折れ曲がるのに対し,下方視においては,付着部が前方に動き,滑車でほぼ直角に屈曲する。一方,下段で見られるように,上斜筋の筋腹は眼窩内壁と内直筋の間に存在する。左側から上方視においては弛緩し,右側の下方視においては筋が収縮し太くなっているのがわかる。上斜筋麻痺患者の多くでは筋腹が萎縮し,このような眼位変化に伴う筋の収縮力は著しく低下している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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