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文献概要
61歳の男性が右眼の視力低下と異物感を主訴に近医を受診した。右眼の角膜上皮障害に対し角膜保護剤の点眼にて加療されたが,改善しないため当科に紹介された。アレルギー疾患の既往歴および家族歴に特記する点はなかった。初診時,両眼に点状表層角膜症,右眼角膜に浸潤があった。上眼瞼結膜には巨大乳頭や線維性の増殖性変化があった。結膜擦過物には多数の好酸球があり,血清学的検査でヤケヒョウヒダニ,ハウスダスト,カビに対する血清中抗原特異的IgE抗体価が上昇していた。これらの所見から,61歳と高齢であったが春季カタルと確定診断した。
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