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臨床報告
網膜中心動脈閉塞症に対する硝子体手術
著者: 久保朗子1 谷内修1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.46 - P.50
文献購入ページに移動 3例の網膜中心動脈閉塞症に対して,網膜の血流改善を目的として硝子体手術を行った。年齢は69歳,83歳,51歳であり,手術は,それぞれ発症7時間,6時間,30時間後に行った。有茎硝子体切除後に,乳頭部の動脈をソフトテーパード針で加圧し,同時に灌流圧を低下させた。術後の蛍光眼底造影では遅延していた循環時間が全例で短縮し,視力はそれぞれ0→0.06,手動弁→0.03,指数弁→0.01へと改善した。発症直後の網膜中心動脈閉塞症に硝子体手術は有効であったと判断した。
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