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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻1号

2000年01月発行

文献概要

臨床報告

走査型レーザー検眼鏡(SLO)による回旋偏位の解析—上下斜視の自覚的回旋偏位と他覚的回旋偏位の比較

著者: 堀川晶代1 平井美恵1 河野玲華1 長谷部聡1 大月洋1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.85 - P.88

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 自覚的回旋偏位と他覚的回旋偏位の関係を51例の上下斜視について検討した。自覚的偏位についてはHarmsの正切に回旋計測器を組み合わせた方法で,他覚的偏位については走査型レーザー検眼鏡で得られた画像から,乳頭図心と中心窩を結ぶ線と水平線のなす角度を計測して決定した。後天性麻痺例ならびに20歳以降に自覚症状が出現し治療を必要とした先天性麻痺例では,自覚的と他覚的回旋偏位の間に有意な相関があった(p=0.0007,p<0.0001)。20歳以下の先天性麻痺例では有意な相関はなかった(p>0.05)。先天性麻痺例の自覚的および他覚的偏位の差は,成人例のほうが若年例よりも比較的小さかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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