icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻1号

2000年01月発行

文献概要

臨床報告

緑内障患者の日常生活調査

著者: 石井るみ子1 木村泰朗1 藤田邦彦1 金井淳1 稲葉裕2

所属機関: 1順天堂大学医学部眼科学教室 2順天堂大学医学部衛生学教室

ページ範囲:P.89 - P.94

文献購入ページに移動
 80名の緑内障患者に,①対象者の背景,②健康状況,③視機能,④生活状況,⑤経済状況,仕事,⑥医療関係,⑦精神状態(主観的QOL)のアンケートを施行し,結果を解析した。対象は平均61.8歳,男性55名,女性24名(不明1名),平均罹病期間10.1年だった。早期から段差の判別,すれ違う人の顔の判別,駅の料金表の判読に障害が生じ,病期の進行とともに増加した。進行期ではさらに外出,車の運転,信号の判別,銀行のATMの画面の読み取りが障害され,仕事量減少,減収,治療費増加も認められた。60%が治療にほぼ満足していた。精神的QOLスコアは病期の進行に伴い低下したが,多変量解析によれば病期以上に,外出,テレビの字幕,駅の料金表の判読の障害との強い関連がみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?