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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻10号

2000年10月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・168

中心性漿液性脈絡網膜症

著者: 向野利彦1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1652 - P.1653

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 中心性漿液性脈絡網膜症central serous chorio-retinopathyは,黄斑網膜の限局性円板状剥離を主徴とする予後良好な疾患である。かつてわが国では増田型中心性網膜炎ともいわれた。原因は明らかではない。30〜50歳台の健康な男性に多く発症し,片眼に軽度の視力低下を自覚する。患眼に比較中心暗点がみられる。
 検眼鏡的には,黄斑を含む扁平な円形または横楕円形の網膜剥離を認める(図1)。剥離の境界は比較的明瞭であるが,消退期には不明瞭になる。多くの例で,剥離部には網膜色素上皮細胞の障害部が存在し,そこは不整点状の黄白色を呈する。網膜色素上皮剥離を伴うこともある。硝子体中に細胞浸潤などを認めない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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